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2020.01.21

『東京探索057』渋谷エリア⑪ LOG ROAD代官山~渋谷ストリームの散策コース

『東京探索057』渋谷エリア⑪

LOG ROAD代官山~渋谷ストリームの散策コース

東急東横線の地下化工事は、JR山手線の架線の上空を越えていた線路を地下5階レベルにまで下げる大工事でした。渋谷に向かう東急東横線は中目黒駅を過ぎた辺りまで高架ですが、地形の関係で代官山駅周辺では地下1階レベルになります。以前のルートは、渋谷に近づくと再び高架になっていたのですが、新たなルートでは、そのまま緩やかに地下5階レベルまで下がっていきます。

東急東横線がかつて代官山駅から渋谷駅に向かって地上を走っていた軌道敷が、「LOG ROAD代官山」という散策路として整備されたというので、代官山から渋谷に向かって歩いてみました。代官山駅から少し歩くと、住宅街に入ったあたりに、つつましやかな入口がありました。代官山の街が持つスケール感を引き継ぎながら、また、繁華街では無いロケーションを考慮してか、お店をぎっしり詰め込むのではなく、余裕を持ってレッドシダー木材の外壁を持つ5棟のお店を散在させています。四季折々の花と豊かな緑で演出されたランドスケープの中、歩くだけでもほっこりするような空間で、各所にテラスやベンチもあり、ゆったりと会話を楽しみながら歩くのに適しています。

JR山手線の跨線橋を超えて渋谷に向かいます。かつては、この辺りで、東急東横線が山手線を超えていたのでしょう。渋谷側に下りると、通りの向かい側に、かつては線路敷であったのだろうと想像できる線形の新しい建物がありました。これが、「渋谷ブリッジ」です。店舗や小さなホテルがあるようですが、建物内部の開放的な廊下を歩いていくと、建物の柱などに7372と数字がついていて、だんだん減っていくことに気づきました。さらに進んでいくと、遊歩道沿いの芝生に柱の切り株のようなオブジェがあり、そこにも連続する数字がふられているのです。気になって渋谷ブリッジに戻ってみると、開放廊下のような通路の柱、天井から下がった円形の時計などのつくりは、まさに駅のプラットフォームです。東急東横線の線路がかつてここにあった記憶を残しているのでしょうか。

さらに渋谷駅に近づいていくと、渋谷川沿いのポケットパークに出ます。ベンチのようなものは、よく見るとU字溝の再利用のようです。さらに進むと、渋谷ストリームの南側に設けられたイベント広場のところで渋谷川が地上に姿を現している箇所に着きました。新たに整備された護岸の間を浄化された水が流れており、その護岸を活用した「壁泉」など、いままでの渋谷の表舞台にはなかった水のある景観を創出しています。

 

 

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