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2019.07.23

『アジア探索048~ソウル編⑨』龍山地区の開発と永豊文庫

『アジア探索048』~ソウル編⑨』

龍山地区の開発と永豊文庫

ソウルは、漢江のほとりにある上、北の北岳山、西の仁旺山、東の酪山、南の南山に囲まれ、風水の上でも絶好の立地に成立した都市です。これらの山を活かして城壁を建造して守りを固めたのです。

この漢陽都城は、北は三清公園、南は南山公園、東大門から西大門までの範囲を囲み、山城と平地の城の要素を持ち合わせたユニークな城壁は全長18.2km、城壁の内側の面積は約20k㎡で、東京の港区とほぼ同じ面積です。ソウルは、この城壁内と、城壁の周囲4kmほどを合わせた範囲を中心としたコンパクトな都市で、19世紀には人口が増加して居住地区が拡大したものの、都市構造は基本的に変わっていません。

漢陽都城の内部はもともと低層建築で覆われており、建築高さも制限されてきましたが、その中で鐘路、乙支路あたりにCBDが形成されました。近年、オフィス需要の増加とともに業務地区が見られるようになりましたが、それらは「江南」地区の「駅三洞」付近など、旧市街地からやや離れた場所にサテライト的に形成されています。

龍山地区もそのような新開発地区の一つ、韓国鉄道公社(KORAIL)龍山駅を中心とした地区で、電気街があることからソウルの「秋葉原」とも呼ばれているそうです。

龍山駅ソウル駅から南に向かっていく鉄道の漢江の北側最後の駅で、駅直結の新羅Iパークモールというショッピングセンターが201512月から営業しています。その一角を、永豊文庫(YP BOOKS)が占めています。全国に支店を持つ大型書店の支店ですが、ホリーズコーヒーのカフェが境目なく隣接していて、本を選んでコーヒーを飲みながらゆったり時間を過ごせるようになっています。蔦屋書店や台湾の誠品書店を彷彿とさせるスタイルです。韓国にも、このような文化があったのですね。

 

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