『アジア探索045~ソウル編⑥』
ザッハ・ハディドの東大門デザインプラザ
東大門(トンデムン)デザインプラザ(DDP)はザッハ・ハディドの設計による複合文化空間で、建物自体が一つの壮大なアートです。各種展示会、ファッションショーや発表会などのイベントが行われるほか、デザインに触れ、体験しながらショッピング、食事ができる人気スポットになっています。
2006年に就任した呉世勲(オ・セフン)前市長は、「デザイン・ソウル」という政策を展開、国連グローバルクリエイティブネットワークに参加し、「都市ギャラリー・プロジェクト」、ソウル広場における「千万-想像オアシス」という市民参加で公共デザインを考えるイベントなどさまざまな実績を積み重ね、ソウルは2010年に、名古屋、神戸、北京などとともにユネスコの「デザインの都」(City of Design)に指定されました。この「デザインの都」に指定されたのは2010年当時では世界で8都市、現在は21都市です。
このような活動の一環として、野球場・サッカー場があった東大門運動場の跡地に建てられたのがこのDDPです。「デザインおよび創造産業の発信地」をコンセプトに、2014年3月に開業しました。延床面積は85,320㎡で、オウルリムスクエア、ミュージアム、アートホール、デザインラボ、デザインマーケットなどのエリアに分かれています。
オウルリムスクエアは、地下鉄2・4・5号線東大門歴史文化公園駅に直結する5,891㎡の広場です。東大門の商業施設に合せて24時間開放されていて、ストリートアート、ファッションイベント、オープンマーケットなどが開催されます。
ミュージアム(13,910㎡)は建物の地下2階から地上4階までを占めており、有料の企画展示も催されていますが、イマジネーションゾーン(デザインノリト)では無料でデザインを体験できます。ミュージアムの4階から1階まで螺旋状になだらかな傾斜が500m以上続くデザイン遊歩道の両壁が展示スペースとなっていて、天井にはプロジェクターを吊るすためのレールが埋め込まれています。