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2020.03.03

『アジア探索053~中国大都市編②』さらなる国際化を目指す上海

『アジア探索053~中国大都市編②』

さらなる国際化を目指す上海

中国の都市の人口ベスト5は、上海(2,420万人)、北京 (2,150万人)、天津 (1,560万人) 、広州 (1,490万人) 、深セン (1,250万人)の順になっているようです。統計の仕方によっては重慶のように市域の大きな都市が上位に来ることもあるようですが。

上海は20179月~10月の『アジア探索』シリーズでもご紹介しましたが、2年以上経過して、さらに都市機能を更新しているようです。2040年に向けた長期計画では、市域の外周部に9つの衛星都市的な地域拠点を作って産業を発展させようとしています。同時に、既成市街地の改善に目を向けているようで、都心や都心周辺部において「徒歩15分生活圏」の形成を提唱したり、既成市街地において利用できる建物のリノベーションを含めて街区全体を再開発するような「都市更新」プロジェクトを進めたりしています。

上海の代表的な景観である外灘(ワイタン=Bund)は19世紀前半のアジアにおける金融・通商の拠点だった時代の面影を今なお残していますが、周辺の「北外灘」、「南外灘」などの開発が目を引いています。

南京西路という東京でいえば銀座のようなエリアには、伝統的な住宅群のリノベーションを含めた「興業太古匯」という複合商業施設ができています。その中には、スターバックス リザーブ ロースタリーという旗艦店があり、店舗面積は2,790㎡とアジア最大、昨年11月にシカゴの3,251㎡の店舗ができるまでは世界最大でした。

201710月の『アジア探索008~上海⑧』でもご紹介したとおり、多くの市民はタクシーを呼ぶ際にスマホのアプリを使っており、流しの空車はほとんど拾えませんが、延安西路に開通したBRT(バス・ラピッド・トランジット)では、2両連結の快速トロリーバスが専用レーンを頻繁に運行しており、渋滞も無く便利なようです。

航空旅客サービスに関しては、2010年に虹橋空港第2ターミナルができて発着能力が大幅に向上しましたが、増大する需要にはまだまだ足りず、浦東ターミナルの第3ターミナルを作っています。さらに、2つの空港を約40分で結ぶ軌道交通の建設に着手したとのことです。

上海は、このような交通インフラの整備のスピードに関しては東京を凌いでいるようですね。

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