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2019.02.05

『アジア探索038~ジャカルタ編⑤』日本の支援による地下鉄建設

*English follows after Japanese

『アジア探索038~ジャカルタ編⑤』

日本の支援による地下鉄建設

バス高速輸送システム「トランス・ジャカルタ」のドル箱は、コタ(コタ・トゥア)とブロックMとを結ぶ「1」系統です。この路線は、ジャカルタを代表するタムリン通り~スディルマン通りの中央寄りの専用レーンを走っていて、朝夕の渋滞ピーク時にはタクシーや自家用車より速く目的地に到達できます。

現在、このルートに沿ってJMRT(地下鉄:ジャカルタ都市高速鉄道)が建設されていて、全21駅のうち南寄りの13駅を含むフェイズ1の区間は、2月まで運用テストを行い、3月には開業する予定です。日本の国際協力機構(JICA)が円借款の融資を行い、日本企業で構成された2つの連合体が鉄道システムや車両を受注するなど、日本との関わりも深くなっています。

ジャカルタのような大都市では、TOD(公共交通志向型の都市開発)を目指すことが健全な発展のために必須の条件ですが、最大の課題は、地下鉄駅から目的地までの道路の歩道が無かったり、狭かったりで、歩きにくい街になってしまっていることだと思います。また、バイクによる通勤がこれだけ定着している中で、最寄りの駅まで歩いて地下鉄に乗り、さらに駅から会社まで歩くという通勤スタイルを市民が受け入れるまでには相当な時間がかかるかもしれません。現に、タイのバンコクでも、地下鉄が開通してから市民生活に定着するまでには10年かかったという人もいます。

最近、スカルノ・ハッタ空港の第3ターミナルが整備され、併せて空港から都心のDukuh Atasを結ぶ軌道交通が開通しています。45分と軌道交通にしては低速ですが、都心から空港まで、渋滞をあまり気にせずに移動できる選択肢ができたことは確かでしょう。ただし、これも、タクシーでDukuh Atas駅まで行く時間が読めるようになるまではあまり使われないかもしれませんね。

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