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2018.10.30

『東京探索017』日本橋エリア①「日本橋再生計画」の一環としての「日本橋髙島屋S.C.」開業

『東京探索017』日本橋エリア①

「日本橋再生計画」の一環としての「日本橋髙島屋S.C.」開業

2018925日、「日本橋髙島屋三井ビルディング」の地下1階~地上7階に「日本橋髙島屋S.C.」が開業しました。このビルは、組合施行の「日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業」の3つの街区のうち「C街区」に建設されたもので、8階~32階は賃貸オフィスになっています。

これは、三井不動産が「日本橋再生計画」の一環として行っているプロジェクトのひとつで、1933年(昭和8年)に建設された日本橋髙島屋本館が、2009年に重要文化財として指定されたことを受けて、その本館を保存しながら、その東側と北側の高層部にオフィスを持つ複合ビルを建設したものです。東館は20183月に先行開業していましたが、この新館の開業でプロジェクトの全貌が明らかになりました。

日本橋エリアは、百貨店や中小規模の本社用・賃貸用事務所ビルなどの開発が比較的早い時期から進んでいたためか、70年代以降西新宿などの超高層ビル建設で本格化したオフィス開発競争の波が来るのが比較的遅かったのだと思います。また、バブル崩壊以降に永代通り沿いの証券会社が複数倒産したこともあり、相対的に経済的地盤沈下が進んだ時期もありました。しかし、2004年のCOREDO日本橋(日本橋一丁目三井ビルディング)、2005年の日本橋三井タワーに続いて、2010年代に入ってもCOREDO室町123、東京日本橋タワーなど大型複合ビルの開発が目白押しです。

そして、これらのビルの足元には、「老舗」の路面店がお店を構えているのをよく見かけ、これらの「老舗」と協調して、納得できるような形態でなければ再開発ができないというも見方もできます。一方でまた、おそらくディベロッパーの立場からみても、これらの「老舗」は貴重な文化遺産であり、これらを大切にして、看板にしたいのだと思います。

20184月から3回にわたって放映されたNHKスペシャル「大江戸」では、江戸が「水の都」と「商都」と「大火の都」として紹介されていましたが、そのような観点で見ても、日本橋はまさに「水運の要衝」であり、「豪商・老舗発祥の地」であり、「大火から何度も立ち上がった街」なのです。

今回から、東京探索「日本橋エリア」として、主として日本橋13丁目、室町、本石町あたりをしばらく探索させていただきたいと思います。ご期待ください。

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