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2017.09.01

『わが国の都市をめぐる今日的課題003』コンパクトシティ(Compact City)

『わが国の都市をめぐる今日的課題003

コンパクトシティ(Compact City

持続可能な都市開発に関する概念のひとつ、「コンパクトシティ」とは主としてヨーロッパで発生した概念です。自動車中心社会は住宅の郊外化をもたらし、エネルギー浪費やCO2発生の増大を産むばかりか、中心市街地の空洞化の要因となり、移動手段のない高齢者など「交通弱者」を産みました。そこで、都市の郊外化・スプロール化を抑制し、市街地の規模を小さくして、公共交通と歩行を主体に職住近接型まちづくりを目指そうとすることが「コンパクトシティ」の考え方です。

アムステルダム(オランダ)は、中心市街地の周囲に駐車場を設けてそこから内側は自動車の通行を禁止し、公共レンタサイクルを利用させています。コペンハーゲン(デンマーク)やポートランド(米国)も路面電車の整備などで注目されているコンパクトシティの例といってよいでしょう。

アジアでは香港やシンガポールもコンパクトシティの一例です。日本では富山などが成功例といわれています。ブラジルのクリティーバは指状に広がる市街地にバス網が完備、歩行者優先の都市計画が進められておりコンパクトシティの事例として、あるいは後述するTODの事例としても有名です。

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