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2018.06.26

『東京探索010』虎ノ門エリア② 由緒ある街「虎ノ門」

『東京探索010』虎ノ門エリア②

「由緒ある街、虎ノ門」

虎ノ門は、日比谷、新橋、霞ヶ関、赤坂~溜池、六本木~神谷町といった地域に囲まれています。これらの官庁街、オフィス街に囲まれ、虎ノ門にも主として小規模~中規模のオフィスビルが立地していきました。昭和31年(1956年)に「西新橋2森ビル」を建てた森ビル株式会社は、その後港区内に次々に「ナンバービル」を建てましたが、その多くは虎ノ門にあります。現在森ビルが所有しているオフィスビルが六本木ヒルズ、アークヒルズを除いて39棟ありますが、過半数の20棟が「虎ノ門」に集中しているのです。

虎ノ門二丁目に、昭和37年(1962年)に開業したホテルオークラは、大倉財閥の二代目、大倉喜七郎によって設立された由緒あるホテルで、戦後、「華族」としての待遇を奪われた大倉氏が、「最後の男爵」としての意地により、「帝国ホテルを超えるホテル」をコンセプトに設立したと言われています。

現在は、東京で2度目のオリンピック・パラリンピックに向けて本館建て替え中で、2019年春の開業が予定されています。旧本館を設計した谷口吉郎氏のご子息、谷口吉生氏による設計で、旧本館に息づく「日本の伝統美」を継承するうえ、ロビーをはじめとした旧本館のインテリア、装飾なども可能な限り新本館に移設、再現されるとのことです。

大正6年(1917年)に開館した大倉集古館は、大倉邸の敷地の一角に開館した日本最初の私立美術館です。初代大倉喜八郎が、長年に亘って収集した日本・東洋の絵画、彫刻、陶磁器、能面など約2,500点の美術・工芸品、1,000余部の漢籍が所蔵されています。現在閉館中ですが、2019年春には再開するでしょう。

虎ノ門には他にも、明治5年(1872年)開業の蕎麦の老舗「大坂屋砂場」があります。現在の店舗は、大正12年(1923年)、関東大震災直前に建てられた建物ですが、明治の剣術家「三舟」(山岡鉄舟、高橋泥舟、勝海舟)らにひいきにされ、書が残されているそうです。

このように、虎ノ門地域は、新橋などとは一味異なる、雰囲気を醸し出していると思いませんか?

その虎ノ門が今、大きく変わろうとしています。「新虎通り」の両側、それぞれ13m幅員の歩道には、「国家戦略特区」で可能になったオープンカフェが並ぶ予定です。次回から、虎ノ門ヒルズを建設した「環状2号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業」を中心に探索したいと思います。

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