『国際都市Tokyoの優位性①』
世界の中で見る東京の優位性
海外からの日本への訪問者数は、全国ベースでは2016年に2,404万人と目標であった2,000万人を超え、2017年の速報値では2,869万人と報道されています。安倍内閣は、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、2020年の目標を4,000万人と倍増させました。京都、富士山をはじめ北海道から沖縄まで全国各地の観光目的地の魅力があることはもちろんですが、東京も、ビジネス目的地だけではなく、観光目的地としても地位を高めていると感じています。
「国際都市Tokyo」はどのような優位性や発展余地を持っているのでしょうか?今回からしばらく、シリーズで概観してみたいと思います。
森記念財団の都市戦略研究所は、2008年から「世界の都市総合力ランキング」(Global Power City Index=GPCI)を発行しています。2017年10月に公開されたGPCI -2017の分野別総合ランキングにおいて、東京は、ロンドン、ニューヨークに次いで第3位の栄誉を得ました。
巨大都市圏という観点でみると、東京・横浜都市圏は、世界でも有数の人口規模を持つといわれています。東京・横浜に通勤している人、住んでいる人にとってはごく普通に思っていることが、世界の同様の規模を持つ都市圏と比べてみると、いかに様相を異にするか、経験を通じてお話したいと思います。
さらに、東京は観光目的地としても評価を高めており、TripAdvisor「旅行者による世界の都市調査」(2014年)において、「総合的な満足度」第1位を獲得しました。
実際、海外にしばらく滞在後、日本に帰ってくると、何ともいえない安心・安全・やすらぎや、効率性の高さなどを再認識できます。また、海外にいながら日本を思うことで、今まで見えていなかったことが見えることもあります。
次回以降、上記のようなデータを織り交ぜながら、「国際都市Tokyo」の優位性や、さらに魅力を高めるための課題などを探っていきたいと思います。